まぬけじる日記

もうすぐ不惑を迎える男のまぬけな日常を描いた雑記です。Twitter:@manukejiru

自粛生活期間中の運動時に自己満足感を得られるスチームスーツはどうでしょう?

 最近では新型コロナウィルスに感染することよりも、体重計に乗ることの方がよっぽど怖い。

 体重計に乗らなくても、自分の身体が段々と重くなっているのが分かる。体感的にグラム単位なんて生易しい増え方ではなく、確実にキロ単位で増えていると思う。言うまでもなく、ここ数週間続いている自粛生活の影響である。

 緊急事態宣言の発令以降、家で過ごす時間が圧倒的に増えた。無論、これは悪いことではなく、むしろ模範的な市民の行動といえるわけだが、これではどうしたって運動不足になってしまうことは避けられない。そのうえ、家の中には昨夜の夕食の残りやお菓子などが常にある状態である。自らを厳しく律していないと、ついついこれらに手が伸びてしまう。

 思えば、今の生活環境は、体重が増えるためのあらゆる好条件が揃っている。このままでは、新型コロナウイルスの感染者は抑えられても、自分の体重が指数関数的に増えてしまうことになりかねない。

 体重の増加を抑えるためには、やはり運動をするしかない。以前通っていたジムは緊急事態宣言を受けて休業してしまったので、もはやジムのマシンやプールを利用することはできない。こうなると最も原始的な手段を用いるしかなさそうである。すなわちジョギングである。これは自分の体力が続く限り、ただひたすら走り続けるというゲーム性の欠片もない運動である。まさに運動のための運動と言うべき競技である。花粉症持ちの僕としては、花粉が飛んでいる時期のジョギングは控えたかったが、このような状況になってしまっては背に腹は変えられない。

 ちなみに、厚生労働省内閣府のホームページを見ると、散歩やジョギングくらいならば感染の危険性はさほど高くないということである。なかにはジョギングすらけしからんと主張している人もいるようだが、そんなことを言ってしまったら、もう何もできなかろう。もちろんジョギングをする際には人通りの少ないコースを選び、人とすれ違いそうになったり、追い抜かしそうになった時には素早く距離をあけるよう努めることも大切である。これはジョギングというより忍者ごっこと言った方が近いかもしれない。

 ジョギングを始めるにあたって、自分が以前「スチームスーツ」なるものを買っていたことを思い出した。これを着用して運動すると発汗量が飛躍的に増すという触れ込みに釣られて思わず購入したものである。仕掛けを説明すると、袖口や裾のところがゴムで絞られている。これにより、ジョギング等により身体から発せられた熱が外に逃げずに、スーツの中に籠もるようになっており、その結果ますます発汗が促されるということのようだ。
 

 
 確かにこれを着てしばらく走っていると、5分ほどで背中や脇の下がじっとり汗ばんでくるのを感じる。さらに15分から20分走り続けていると、スチームスーツの中に汗が溜まってびちゃびちゃいうのが聞こえるような感覚がある。30分も走ってしまうと、脱水症状のような感じで頭がクラクラしてくるので、これを着てあまり長時間走ることはおすすめできない。あるいは、こまめに水分補給をすることにより、それ以上の時間走り続けられるようになるのかもしれないが、僕自身の体力的にも30分弱走れればそれで十分なので、スチームスーツを着てびっしょり汗をかくくらいを目安にジョギングをすることにしている。

 ところで、あとで調べてみると、たくさん汗をかいたからと言って、それが直接減量に結びつくということはないようである。汗をかくことによって一時的に身体から水分が抜けるので、その分の体重は目減りするが、それも水分補給をしたら元に戻ってしまうようである。また、「汗をかいてデトックス」というのも眉唾もののようで、汗の成分には大した量の毒素や老廃物は含まれていないらしい。そうなると何のためにスチームスーツを着て汗をかくのか、という哲学めいた疑問が生じてしまうが、汗の量が多い方が自分なりに頑張った感があるのは間違いない。所詮は自己満足の世界ではあるが、科学的な根拠よりも思い込みの方が効果的なこともあったりするのである。