まぬけじる日記

もうすぐ不惑を迎える男のまぬけな日常を描いた雑記です。Twitter:@manukejiru

夏休みが終わってもまだ間に合う花火大会情報

 2019年の夏休みももう終わりである。特に夏休みもなく働かされていた身としては、登校中の小中学生の背中をひとりひとりバンバン叩きながら「ざまあみろ」と言って回りたい気分である。夏も終わりに差し掛かると、周りの人に「なんか夏らしいことした?」といちいち確認している様子をよく見るが、それはそれでまた夏らしい光景である。他の季節ではこうは行かない。例えば、冬が近づいてきた頃に「なんか秋らしいことした?」と聞いているような人は見たことがない。

 ちなみに「夏らしいことした?」の答えとしては、おおむね「花火、海、祭」の3つに集約されるようである。なかでも花火大会というのは「夏らしいこと」の代表格といえる。そうは言っても花火大会は混んでいるし、そのうえ浴衣のカップルがイチャイチャしていてなんとなく敷居が高いものである。そこで本記事では、花火界の第一人者をもって任ずる筆者が、敷居が低く、なおかつ空いているという知る人ぞ知る全国各地の花火大会をご紹介したい。

 場所は全国各地の大学のある最寄り駅が良いと思う。特に4月や12月がオンシーズンである。時間的には朝の4時とか5時くらいに、居酒屋の多い一角に行ってもらいたい。そこには終電を乗り過ごし、酔いつぶれた学生が大勢道端に横たわっているはずである。そして、3人に1人か2人くらいの割合で、その学生の近くには吐瀉物が落ちていることだろう。吐瀉物というのは、言い換えるとゲロのことである。

 それらの吐瀉物を注意深く観察すると、やがて漆黒のアスファルトとのコントラストが非常に鮮やかであることに気づくだろう。特にトマトの赤や、葉野菜の緑はアスファルトに映えやすい。これは花火師であるところの個々の学生が、ゲロを打ち上げる前に食べたものに依存するところが大きい。また、花火師が大食漢であれば大輪の花火が、少食であれば比較的小さな花火が打ち上がる。

 一般的に花火というものは、打ち上がったあとはすぐに夜空に消えてしまう儚いものであるが、筆者が紹介する大会の花火は、その日の夜のうちならば、ほぼ間違いなくアスファルトの夜空に保存されているというのもまた風流なところである。ただし、おそらく翌日の昼のうちには何者かによって清掃されてしまうので、あまり悠長に構えてもいられない。

 また、筆者は当初、偏差値の低い大学であるほど、花火大会が派手になるものと思っていたが、どうやらそういうものでもないらしく、偏差値の高い低いに関係なく、どの大学付近でもそれなりの規模の花火が打ち上がっているようなので、とにかく最寄りの大学付近の居酒屋まで足を運んでみたらどうだろうか。